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2006年3月

2006年3月31日 (金)

景観権

30日に、「良好な景観に近接する地域内に居住する者が有するその景観の恵沢を享受する利益は,法律上保護に値するものと解するのが相当である」と近接住民の景観権を認める判決があった。しかし、景観権を主張した地元住民の訴えは、景観権を侵害した行為が違法ではなく社会的に相当であるとして認めなかった。つまり、一般論では景観権は認めますけど、その侵害に該当するのは法律違反等社会的に相当でない場合に限られますよということ。この判決によれば、違法建築以外は、ほぼ景観権は認められないことになる。このあたりが裁判所での限界なのであろう。後は、行政による開発規制ってことになるのだろう。

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2006年3月30日 (木)

非嫡出子

わが国の法律上では、婚姻外の子供(いわゆる非嫡出子)を不利益に扱っている規定が存在する。このことが、憲法で定める法の下の平等に抵触するのではないかと問題となることがある。今回取り上げたいのは、その中で国籍についてである。

日本国籍を取得するための要件は国籍法で定めてある。
①出生時に父または母が日本国民であること
②出生前に父が死亡した場合に、死亡時に父が日本国民であったこと
③日本で生まれ父母が知れない場合

一見すると何ら問題のないように思える。しかし、ここでポイントとなるのは「出生時」である。外国人の母から生まれた子供が、出生後に父から認知された場合、「出生時に父が日本国民」という要件が当てはまらなくなる。従って、その子供は日本国籍を取得できない。但し、その後に父母が婚姻して嫡出子になれば、日本国籍を取得できる規定がある。問題なのは、(1)認知が出生の前後で取扱いが異なる(2)出生後に認知をしたとしても、嫡出子・非嫡出子で取扱いが異なる、この二点である。そして、これらの規定が合憲か違憲かについて、東京地裁と東京高裁で判決が異なっている。今後、最高裁がどう判断するのかが待たれているところである。

私見としては、国際結婚や事実婚が多くなっている今日、認知の時期や婚姻の有無によって区分することはおかしいことではないかと思う。なぜなら、日本人の子供である事実は両者には差異がないのであるから。

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2006年3月29日 (水)

胎児は子?

昨日、最高裁で『自家用自動車総合保険契約の記名被保険者の子が,胎児であった時に発生した交通事故により出生後に傷害を生じ,その結果,後遺障害が残存した場合には, 「記名被保険者の同居の親族」に生じた傷害及び後遺障害に準ずるものとして,同契約の無保険車傷害条項に基づいて保険金の請求をすることができる。』と言う判決がでた。胎児が、記名保険者の親族か否かが争われた案件のようである。保険会社側としては、まだ生まれていないのだから保険の対象外という論理だったようだ。しかし、民法上、胎児にも不法行為の基づく損害賠償の権利を認めている。本件の保険の対象となるのは、その損害を相手方が無保険であるがゆえに賠償できない場合に備えた保険である。ゆえに、その保険の趣旨からして、当然に賠償されるべきものである。結局のところ、保険会社の払い渋りが認められなかった、当たり前の判決といえよう。

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2006年3月28日 (火)

専門家の責任

.昨日の専門家の倫理に引続き、今日は専門家の責任について取り上げてみたいと思う。東京高等裁判所でオウム真理教の教祖の控訴棄却の決定があった。今回の棄却は事情が(主張か)どうであれ、弁護士が期日までに控訴趣旨書を提出しなかったから起った事態。法が求めている控訴趣旨書を、裁判所の訴訟指揮が自分たちの主張と異なるからといって、提出を遅延させるのはいかがなものか?世間から注目されていない裁判であったら、もっと早く棄却されていたに違いない。もっとも問題なのは、棄却をされたことで、控訴審の審理が行われず、被告人が有していた権利を損なったことではないだろうか。弁護士が、法が求めている期日内に書類を提出することは、専門家として当たり前のことであり、専門家の責任といっても過言ではないのだろうか。

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2006年3月27日 (月)

専門家の倫理

昨日から、安楽死について新聞やTVで騒がれている。今回、どのような理由であるかは不明であるが、医師が延命治療を止めその結果として患者を死に至らしめたということである。安楽死(尊厳死)について、賛否両論あるところである。そして、わが国の法制度では認められていないのである。賛否両論のある現状の中で、今回の医師がその賛成派であったとしても、その行為は正当化されるわけではないと考える。なぜなら、医師という専門家として、人の死の引き金を引くような行為は倫理的に許されるはずがないからである。私も、分野は違うとはいえ専門家である。自分の考えとは別に常に専門家の倫理については留意している。なぜなら、それが法により資格を与えられた使命だからである。

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2006年3月25日 (土)

帯を買って結婚?

 30~50歳代の未婚者がいる親に「婿を世話する」「帯を買えば嫁がもらえる」などと言って、帯や着物などを売りつけたのは特定商取引法違反(不実の告 知など)にあたるとして、秋田県が業務改善を指示した。特定商取引法とは、訪問販売など消費者トラブルを生じやすい特定の取引類型を対象に、トラブル防止のルールを定め、事業者による不公正な勧誘行為等を取り締まることにより、消費者取引の公正を確保するための法律。今回のケースでは、「婿・嫁の世話をする」といって商品の販売をしたのに、「婿・嫁の世話がなかった」から事実と違うことを告げて販売したから法律違反ということらしい。「婿・嫁」は極端にしても、訪問販売の業者が誇張して商品を説明して、現実には違った(=不実告知)というケースは少なくない。このような場合には、実際商品を使ってみて不実だと気付いたときから、契約を取り消すことが可能なのである。但し、言った言わない論争になりかねないので注意が必要だ。悪質商法で被害にあわないためには、押売り的な業者からは買わないということが一番なのかもしれない。

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2006年3月24日 (金)

地価公示

地価公示が国土交通省から発表されました。三大都市圏は昨年より上昇したところもあったとのこと。しかし、地方はというと、言わずもがな、相変わらず下がり続けているようです。地方の土地が上がる日が来るのか。

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2006年3月23日 (木)

多重債務者のきっかけ

国民生活センターのホームページに、多重債務問題の現状と対応に関する調査研究が掲載されている。
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20060322_2.html

多重債務者とは、一般的な定義はないが、借金を借金をして返済している人であろうと私は考えている。このレポートを読んでいくと、やはりと感じられる点が多々ある。
消費者金融などから借り入れを開始した理由は、「借金の返済のため」が1番多いということである。金利の低い住宅ローン等の返済資金の困って、金利の非常に高い消費者金融に手を出すバターンだ。こうなってしまうと、雪達磨式に借金は増えてしまう。仮に一時しのぎで借り、返済したとしても、一度、消費者金融から「また借りませんか」「もっと借りませんか」と勧誘の電話がかかってきて、ついつい借りてしまい多重債務の原因に。
そして、消費者金融をえらぷきっかけとなっているのは、やはりTVCMによるころが多いことだ。やはり、TVの影響って大きいのですね。

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2006年3月22日 (水)

プロボノ活動って?-その1-

プロボノ活動とは、専門家の行う公益活動であるということは前に書いた。それでは、プロボノ活動たる公益活動とは何なのであろうか?自分の業務以外の活動で、公的な活動が全て公益活動なのであろうか。それは、少し違うのではないかと思う。この点を明確にしておかないと、業界団体の活動(士業の業界では会務というのであるが)をすれば、プロボノ活動をしたということになってしまう。プロボノ活動とはあくまでも専門家としての責務(義務ではない)の部分であり、業界内での活動ではないからである。

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2006年3月21日 (火)

オンライン申請

不動産登記のオンライン申請が始まってちょうど一年になる。昨年の3月22日にさいたま地方法務局上尾出張所がオンライン指定庁に指定され、不動産登記のオンライン申請が始まった。もっとも(当然のことながら)書面申請との併用である。なぜ、当然のことながらか、というと、制度上オンライン申請できない登記が存在するからである。不動産登記のオンライン申請は全てのデータを電子データで申請しなければならず、戸籍等電子化されていない書類が存在する場合にはオンライン申請できないからである。また、個人が電子署名するために必要な住基カードが広まっていないとういこともあげられよう。オンライン申請を普及させるためにはより簡便な申請方法が求められるのではないかと思う。

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2006年3月19日 (日)

新会社法の施行日

諸説あった新会社法の施行日ですか、最近の有力説どおり5月1日施行で本決まりのようです。

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2006年3月18日 (土)

SEO対策&アフェリエイト

昨日、東京法務局××出張所から電話があった。○月○日に出されたL社の設立の件なんですが、え、補正???。補正にかかる要素はないはずなのに。。。。と思いつつ、電話を続けた。会社の目的のうち、SEO対策とアフェリエイト業務について目的の具体性がないので、だめだということでの連絡だった。他の登記所では通っているし、別の目的への言い換えも難しいのお話をしたが、最後に登記官がでてきて、「そんなの(SEO等)わかんない。審査請求でも何でもして」と言い捨てて終わった。うーむ、登記官が分からない=一般的ではない、とされてしまったようだ。IT関係の会社の目的の場合注意が必要になりそうだ。

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2006年3月16日 (木)

全青司全国研修会・全国大会

先週末、富山で行われた全青司全国研修会・全国大会に出席してきた。全青司とは全国青年司法書士協議会の略で、司法書士の若手(?)の有志が集まって組織されている団体です。今回の研修会は「プロボノ」活動をテーマとして行われ、大学教授の基調講演及びパネルデスカッションが行われた。「プロボノ」とは、何かというと、専門家の公益活動のことである。それではなにを以って公益活動とするか等々今回の富山行の感想は追々このブログでアップしていこうと思う。

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